日頃から労働基準行政の推進に格段の御理解・御協力を賜り厚く御礼申し上げます。
さて,労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(平成18年政令第257号。以下「一部改正令」という。) により,平成18年9月1日から,石綿等の製造,輸入,譲渡,提供及び使用(以下「製造等」という。)が全面禁止されたところですが,国民の安全上の観点等から代替化には実証試験が必要である化学工業等の施設で使用される特殊な用途のジョイントシートガスケット等については,製造等の禁止が猶予され,一部改正令に適用除外製品等として掲げられているところです。
厚生労働省としては,適用除外製品等についても,早期の代替化を促進してきたところですが,今般,その一部について代替化等が可能となったことから,労働安全衛生法施行令等の一部を改正する政令(平成20年政令第349号)により一部改正令の改正を行い,これらの製造等を禁止しました。
つきましては,本改正の主な内容等は下記のとおりでありますので,貴団体におかれましても,この趣旨を御理解いただくとともに,傘下会員事業場等に対し,本改正内容の周知徹底等に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
なお,本改正の内容等については,厚生労働省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/sekimen/index.html)に掲載することとしております。 |
記 |
1 改正の概要 |
(1) |
平成20年12月1日(アのアに掲げる物にあっては平成21年1月1日)以降,適用除外製品等のうち次に掲げるものの製造等を禁止すること。 |
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ア |
石綿ジョイントシートガスケッチングから切り出した石綿(アモサイト及びクロシドライトを除く。.において同じ。)を含有するガスケットであって,次のいずれかに該当するもの |
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(ア) |
一部改正令の施行の際現に存する国内の化学工業の用に供する施設(以下「既存化学工業施設」という。)の設備の接合部分(100度以上200度未満の温度の流体である物を取り扱う部分に限る。)に使用されるもの |
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(イ) |
既存化学工業施設の設備の接合部分(ゲージ圧力3メガパスカル以上の流体である物を取り扱う部分に限る。)に使用されるもの |
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(ウ) |
一部改正令の施行の際現に存する国内の鉄鋼業の用に供する施設(以下「既存鉄鋼業施設」という。)の設備の接合部分(450度以上の温度の硫酸ガスを取り扱う部分に限る。)に使用されるもの |
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(エ) |
国内において製造される潜水艦に使用されるもの |
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イ |
石綿を含有するうず巻形ガスケットであって,既存化学工業施設の設備の接合部分(次に掲げる物であって,300度以上400度未満の温度の流体であるものを取り扱う部分に限る。)に使用されるもの |
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(ア) |
水素イオン濃度指数が2.0以下又は11.5以上の状態である物 |
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(イ) |
金属ナトリウム |
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(ウ) |
黄りん |
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(エ) |
赤りん |
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(オ) |
クロム酸及びその塩 |
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(カ) |
塩化水素ガス |
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(キ) |
塩素ガス |
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(ク) |
弗化水素ガス |
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(ケ) |
弗素ガス |
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(コ) |
沃素ガス |
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ウ |
石綿を含有するメタルジャケット形ガスケットであって,既存鉄鋼業施設の設備の接合部分(熱風炉から高炉に送り込まれる1000度以上の温度の熱風を取り扱う部分に限る。)に使用されるもの |
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エ |
石綿を含有するグランドパッキンであって,次のいずれかに該当するもの |
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(ア) |
既存化学工業施設の設備の接合部分(300度以上400度未満の温度の流体であるクロム酸及びその塩を取り扱う部分に限る。)に使用されるもの |
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(イ) |
国内において製造される潜水艦に使用されるもの |
(2) |
平成20年12月1日((1)のアの(ア)に該当する物にあっては,平成21年1月1日)以降は,同日前に製造され,又は輸入された.のアからエまでに掲げる物のいわゆる在庫品についても譲渡・提供することはできず,また,使用することもできないこと。 |
(3) |
(1)のアからエまでに掲げる物のうち,平成20年12月1日((1)のアの(ア)に該当する物にあっては,平成21年1月1日)において現に使用されているものについては,同日以後引き続き使用されている間は,製造等の禁止の規定は適用されないが,これを改修等により新たな物に交換する場合には,石綿を含有しない代替物とする必要があること。 |
2 施行日
平成20年12月1日から施行することとしたこと。ただし,1の(1)のアの(ア)に係る部分については,平成21年1月1日から施行することとしたこと。 |
3 その他
1の(1)のアからエまでに掲げる物以外の適用除外製品等を使用している事業者に対しては,次に掲げる事項について引き続き指導すること。 |
(1) |
代替製品メーカー等と協力して実証試験等を行い,代替が可能と判断されたものから速やかに石綿を含有しない代替物に交換すること。 |
(2) |
実証試験において,なお代替化が困難とされる部位に使用される石綿含有製品については,施設・設備・機械等の設計,施工方法の変更等を検討することにより,代替化の促進に努めること。 |