標記について,愛知労働局長からの別紙甲の照会に対し,別紙乙のとおり回答したので了知されたい。 |
別紙甲
愛労収基第132号
平成19年6月12日 |
厚生労働省労働基準局長殿 |
愛知労働局長 |
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エレベーター構造規格第43条に基づく適用除外の取扱いについて |
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管内の事業場から,下記1の搬器の積載量に応じて昇降速度を変更する方式のエレベーター(ロングスパン工事用エレベーター並びに油圧エレベーター及び油圧モーターにより駆動される方式のエレベーターを除く。以下「可変速度方式エレベーター」という。)について照会があったところであるが,可変速度方式エレベーターについてはエレベーター構造規格(昭和37年10月31日労働省告示第56号。以下「構造規格」という。)第30条第1項第5号及び第6号の規定に適合しないものの,構造規格第16条第1項第4号及び第30条第1項第8号の適用を含め,下記2の安全確保対策を講じさせることで,構造規格第43条の規定に基づき,構造規格第30条第1項第5号及び第6号に適合するものと同等の性能を有するものとして取り扱ってよろしいかお伺いする。 |
記 |
1 |
可変速度方式エレベーターについて
可変速度方式エレベーターは,搬器の積載量が積載荷重時又は無荷重時には定格速度で昇降し,搬器の質量と積載された荷の荷重の合計がカウンターウェイトとつり合っている時には定格速度を超えた最高の速度(以下「最高速度」という。)で昇降するエレベーターであるが,最高速度が定格速度の1.3倍又は1.4倍を超える場合があるため,構造規格第30条第1項第5号で規定される「定格速度に相当する速度の1.3倍」で作動する動力遮断装置及び同第6号で規定される「定格速度に相当する速度の1.4倍」で作動する非常止め装置を設けることができないものである。 |
2 |
可変速度方式エレベーターにおける安全確保対策 |
(1) |
動力遮断装置は最高速度の1.3倍の速度を超えないうちに動力を自動的に遮断するものとし,非常止め装置は最高速度の1.4倍の速度を超えないうちに搬器の降下を自動的に制止するものとすること。この場合の非常止め装置の性能は,積載荷重に相当する荷重の荷をのせて,かつ,最高速度の1.4倍の速度で作動したとしても制止させることができるものとすること。 |
(2) |
構造規格第16条第1項第4号において規定される頂部すき間及びピット深さについては,ピットに設置された緩衝器のストロークで十分安全な緩衝作用が行われるよう,あらかじめ緩衝器に当たる前に強制的に減速する装置(以下「終端階強制減速装置」という。)を設置しない場合は,頂部すき間及びピット深さは,最高速度を搬器の定格速度として,平成15年3月28日付け基発第0328021号「エレベーター構造規格の一部を改正する告示の適用について」の記の第2の6の(1)のイによること。なお、終端階強制減速装置を設置する場合は,平成5年11月4日付け基発第626号「エレベーター構造規格の適用について」の記の第2の13の(8)により構造規格第16条第1項第4号を満たすものであること。 |
(3) |
構造規格第30条第1項第8号における「第6号に掲げる装置が作動すべき速度」については以下によること。
① |
終端階強制減速装置を設置しない場合は,最高速度の1.4倍の速度 |
② |
終端階強制減速装置を設置する場合は,終端階強制減速装置により制限される速度 |
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別紙乙
基発第1004001号
平成19年10月4日 |
愛知労働局長殿 |
厚生労働省労働基準局長 |
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エレベーター構造規格第43条に基づく適用除外の取扱いについて |
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平成19年6月12日付け愛労収基132号をもって照会のあった積載量に応じた可変速度方式エレベーターに係る標記については,貴見のとおり取り扱うこととして差し支えない。 |