【例規】 |
学科・実技試験の程度及び具体的方法 |
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1 |
クレーン・デリック運転士免許試験 |
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● |
学科試験 |
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(1) |
試験の程度 |
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試験の程度は、クレーン及びデリックを安全かつ正確に運転するために必要な知識の有無を判定することができる程度とすること。 |
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(2) |
試験の具体的方法 |
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イ |
出題の形式は、5肢択一とし、出題数は、全科目を通じて40~50題とすること。 |
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ロ |
試験の科目ごとの配点は、次のとおりとすること。 |
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科 目 |
配点 |
(イ) |
クレーン及びデリックに関する知識 |
30点 |
(ロ) |
原動機及び電気に関する知識 |
30点 |
(ハ) |
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 |
20点 |
(ニ) |
関係法令 |
20点 |
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ハ |
採点は、各科目の配点の合計点をもって満点とし、各科目の得点がロに掲げる配点の40パーセント以上であって、かつ、全科目の得点の合計が満点の60パーセント以上の場合を合格とすること。 |
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ニ |
受験について、不正の行為があった者の得点は、0点とすること。 |
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(3) |
クレーン限定免許及び床上クレーン限定免許を受けようとする場合の取扱い(クレーン則第224条の4) |
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クレーン限定免許及び床上クレーン限定免許を受けようとする場合における学科試験について試験の科目は、「クレーン及びデリックに関する知識(クレーンに係る部分に限る。)」、「原動機及び電気に関する知識」、「クレーンの運転のために必要な力学に関する知識」及び「関係法令(クレーンに係る部分に限る。)」に限定されること。また、その際の試験時間は150分とし、試験の具体的方法については、(2)のイからニまでと同様とすること。 |
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(4) |
試験の科目を免除するときの試験時間(クレーン則第227条及び平成18年改正省令附則第8条) |
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イ |
クレーン限定免許若しくは床上クレーン限定免許を受けた者又は従前のクレーン運転士免許を受けた者について、試験の科目のうち「クレーン及びデリックに関する知識(クレーンに係る部分に限る。)」、「原動機及び電気に関する知識」、「クレーンの運転のために必要な力学に関する知識」及び「関係法令(クレーンに係る部分に限る。)」を免除するときは、その者に対する試験時間は、75分とすること。 |
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ロ |
従前のデリック運転士免許を受けた者について、試験の科目のうち「クレーン及びデリックに関する知識(デリックに係る部分に限る。)」、「クレーンの運転のために必要な力学に関する知識」及び「関係法令(デリックに係る部分に限る。)」を免除するときは、その者に対する試験時間は、120分とすること。 |
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ハ |
移動式クレーン運転士免許又は揚貨装置運転士免許を受けた者について、試験の科目のうち「クレーンの運転のために必要な力学に関する知識」を免除するときは、その者に対する試験時間は、120分とすること。 |
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(昭 53.9.29 基発第547号)
(改正 平 18.2.24 基発第0224006号 |
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● |
実技試験 |
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(1) |
試験の程度 |
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クレーンを安全かつ正確に運転するために必要な技能の有無を判定することができる程度とすること。 |
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(2) |
細部事項 |
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試験科目「クレーンの運転」の試験の方法中「重量を確認」とは、つり上げようとする荷の重量を荷重計又は重量目測等により判断し、つり上げようとする荷が使用するクレーンの定格荷重以内であることを確認することをいうこと。
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(3) |
試験の具体的方法 |
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試験の具体的方法については、別途示すところによること。 |
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(昭 53.9.29 基発547号)
(改正 平 18・2・24 基発第0224006号)
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2 |
移動式クレーン運転士免許試験 |
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● |
学科試験 |
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(1) |
試験の程度 |
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移動式クレーンを安全かつ正確に運転するために必要な知識の有無を判定することができる程度とすること。 |
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(2) |
試験の具体的方法 |
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イ |
出題の形式は、5肢択一とし、出題数は、全科目を通じて40~50題とすること。 |
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|
ロ |
試験の科目ごとの配点は、次のとおりとすること。 |
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科 目 |
配点 |
(イ) |
移動式クレーンに関する知識 |
30点 |
(ロ) |
原動機及び電気に関する知識 |
30点 |
(ハ) |
移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 |
20点 |
(ニ) |
関係法令 |
20点 |
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ハ |
採点は、各科目の配点の合計点をもって満点とし、各科目の得点がロに掲げる配点の40パーセント以上であって、かつ、全科目の得点の合計が満点の60パーセント以上の場合を合格とすること。 |
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ニ |
受験について、不正の行為があった者の得点は、0点とすること。 |
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(昭 53.9.29 基発547号)
(改正 平 18・2・24 基発第0224006号) |
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● |
実技試験 |
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(1) |
試験の程度 |
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移動式クレーンを安全かつ正確に運転するために必要な技能の有無を判定することができる程度とすること。 |
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(2) |
細部事項
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試験科目「移動式クレーンの運転」の試験の方法中「重量を確認」とは、つり上げようとする荷の重量を荷重計又は重量目測等により判断し、つり上げようとする荷が使用する移動式クレーンの定格荷重以内であることを確認することをいうこと。 |
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(3) |
試験の具体的方法 |
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試験の具体的方法については、別途示すところによること。 |
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(昭 53.9.29 基発547号)
(改正 平 18・2・24 基発第0224006号) |
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クレーン運転士,移動式クレーン運転士及びデリック運転士試験要領(抄) |
昭 53.9.29 基発549号 |
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1 |
試験に使用するクレーン,移動式クレーン及びデリック |
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(1) |
クレーンは、つり上げ荷重が5トン以上の天井走行クレーン又はジブクレーンのいずれかとする。 |
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(2) |
移動式クレーンは、つり上げ荷重が5トン以上のトラッククレーン、ホイールクレーン又はクローラクレーンのうちいずれかとする。 |
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(3) |
デリックは,つり上げ荷重が5トン以上のガイデリック又はスチフレツグデリックのいずれかとする。 |
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2 |
運転 |
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A |
天井走行クレーン |
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(1) |
運行経路 |
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1) |
別図1を参考のうえ、運行経路を設定する。 |
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別図1 天井クレーン |
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2) |
運行距離は、合計45m以上とする。 |
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3) |
運行経路の中には、次の要素を入れることとし運行経路及び障害物(下記(2)に示す。)の位置は、適宜、変更することがのぞましい。 |
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イ 斜行経路を6箇所設定する。 ロ 壁障害物を斜行経路に1箇所設定する。 ハ バー越え障害物を走行経路に2箇所設定する。 ニ ポール障害物を運行方向の変化する部分に3箇所設定する。 |
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4) |
運行経路は、白線等で示し、運行方向は、矢印で示す。 |
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5) |
試験荷重(以下、荷)の定位置(出発及び帰着点)は、円をえがいて示すこととする。円の大きさは、荷の直径の1.5倍の大きさとする。 |
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(2) |
障害物 |
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運行経路に設定する障害物は、下図に示すものとする。 |
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1) |
ポール障害
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2) |
バー越え障害物
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3) |
壁障害物
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(3) |
荷の形状及び重量 |
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つり荷の形状は、円筒形とし、重量は約500㎏以上とする。 |
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(4) |
運転方法 |
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1) |
出発点Sにおいてつり荷の重量を確認し、荷を2mの高さに巻上げる。荷の高さを測定し、荷の高さ(荷の底面)が2.3mを越えるとき又は1.8mを下回るときは、高さを約2mに修正させる。 |
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2) |
試験官が笛等で合図してから運行経路に沿って下記イ~ニにより荷を運搬し、S点上(床上約2m)に至ったのち、荷を卸す。
イ |
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ポール障害物の通過 荷の底面がおおむね床上の2mの高さを保ちポール障害物に接触しないように通過する。 |
ロ |
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バー越え障害物の通過 障害物の約1m手前で荷を巻上げてバーを越え、障害物を通過した後、約1m離れた位置で荷をおおむね2mの高さにもどす。 なお、バーを越えるときは、荷の底面がバーとポール上端の間を通過するものとする。 |
ハ |
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壁障害物の通過 荷の底面がおおむね床上2mの高さを保ち、壁障害物に接触しないように壁障害物を通過する。 |
ニ |
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イ、ロ及びハ以外の運行経路上を運行するときは、おおむね2mの高さを保つ。 |
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3) |
コントローラの操作は、3つを同時に行なうことを禁止し、運行経路中の斜行箇所においては、2つ同時に行なうものとする。 |
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(5) |
所要時間 |
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1) |
出発点Sの2mの高さにおいて試験官がクレーンの発進合図を行なったときから荷をS点に着地させたまでに要した時間を所要時間とする。 |
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2) |
標準とする所要時間は、クレーンの巻上げ速度、運行距離等によって差異があるので、模範運転を行い、模範運転時間の30%増しの時間(標準時間)とする。 |
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(6) |
採点方法 |
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別紙に示す基準(省略)によるところの減点方式により採点し、下記3合図の採点を含み減点の合計が40点以下(合図が免除になる者を含む。)の者を合格とする。 |
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(7) |
その他 |
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運転の試験において、失格の場合又は運転を継続することが、危険であると試験官が判断するに至った場合は、その時点で直ちに運転を中止させ、不合格とする。 |
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B |
ジブクレーン,移動式クレーン及びデリック |
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(1) |
運行経路 |
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1) |
ジブを起伏、旋回して荷を運搬する運行経路を別図2及ぶ3を参考のうえ設定する。この場合、旋回角度は、約120度とする。 なお、ジブが伸縮する移動式クレーンにあっては、ジブの長さを一定にしておくものとする。 |
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別図2 (ジブクレーン、機械式移動式クレーン,デリック)
別図3 (油圧式移動式クレーン)
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2) |
運行経路の中に次の要素をいれることとし、運行経路及び障害物の位置は、適宜、変更することがのぞましい。
イ |
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壁障害物及びバー越え障害物を往路又は復路に各々1箇所設定する。 |
ロ |
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ポール障害物を3箇所設定する。 ただし、油圧式クレーンの場合は、ポール障害物を2箇所せっていするものとし、このうち1箇所は、S字形経路の交差部に設定のうえ、この障害物は往路及び復路兼用とする。 |
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(2) |
障害物 A 天井走行クレーンに準ずるものとする。 |
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(3) |
荷の形状及び重量 A 天井走行クレーンに準ずるものとする。 |
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(4) |
運転方法 A 天井走行クレーンに準ずるものとする。 |
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(5) |
所要時間 A 天井走行クレーンに準ずるものとする。 |
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(6) |
採点方法 A 天井走行クレーンに準ずるものとする。 |
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(7) |
その他 A 天井走行クレーンに準ずるものとする。 |
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3 |
合図 |
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クレーンの運転,移動式クレーン又はデリックの運転に係る基本的な合図のうち、適宜5つを選択して示し、判別させる。1つの誤りにつき2点減点する。 |
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床上運転式クレーンを用いて行なうクレーン運転士実技試験要領(抄) |
平 10.2.25 基発66号 |
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1 |
試験に使用するクレーン |
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クレーンは、つり上げ荷重が5トン以上の天井クレーンのうち、床上運転式クレーンとする。 なお、当該クレーンは、原則として9つの押しボタンスイッチ(電源入、切、巻上げ、巻下げ、東、西、南、北、警報)の付いたペンダントスイッチにより操作するものとする。 |
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2 |
運転 |
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(1) |
運転経路 |
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イ |
別図1を参考のうえ、運行経路を設定する。 |
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ロ |
運行距離は、合計45メートル以上とする。 |
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ハ |
運行経路の中には、次の要素を入れることとし運行経路及び下記(3)に示す障害物の位置は、適宜、変更することができる。 |
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(イ) 斜行経路を6箇所設定する。 |
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(ロ) 壁障害物をを運行経路の前半部分の走行経路に1箇所設定する。 |
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(ハ) バー越え障害物を運行経路の前半部分の走行経路に1箇所、後半部分の走行経路に1箇所設定する。 |
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(ニ) ポール障害物を運行方向の変化する部分に2箇所設定する。 |
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ニ |
運行経路は、白線等で示し、運行方向は矢印で示す。 |
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ホ |
試験荷重(以下、「荷」という。)の定位置(出発及び帰着点)は、円を描いて示すこととする。円の大きさは、荷の直径の1.5倍の大きさとする。 |
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(2) |
運転者の移動する通路 |
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運転者の移動する通路の幅は2メートルとし、運行経路から2メートル以上離れて設定する。 |
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(3) |
障害物 |
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運行経路に設定する障害物は、次のものとし、別図2にその概要を示す。 |
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イ |
運行経路の前半部分の障害物は、ポール障害物(別図2の(イ))、バー越え障害物(別図2の(ロ))及び壁障害物(別図2の(ハ))とする。 |
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ロ |
運行経路の中間点付近における障害物は、バー越え障害物(別図2の(ホ))とする。 |
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ハ |
運行経路の後半部分の障害物は、ポール障害物(別図2の(ニ))及びバー越え障害物(別図2の(ホ))とする。 |
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(4) |
荷の形状及び質量 |
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つり荷の形状は、円筒形とし、質量は約500㎏以上とする。 |
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(5) |
運転方法 |
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イ |
出発点Sにおいてつり荷の質量を確認し、荷を1メートルの高さに巻き上げる。荷の高さを測定し、荷の高さ(荷の底面)が1.3mを越えるとき又は0.8mを下回るときは、高さを約1mに修正させる。 |
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ロ |
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ニ |
試験員が笛等で合図してから運行経路に沿って下記(イ)~(ニ)により荷を運搬し、S点上(床上約2メートル)に至ったのち、荷を降ろす。 |
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(イ) |
ポール障害物の通過 荷の底面がおおむね床上の1メートル又は2メートルの高さを保ち、ポール障害物に接触しないように通過する。 |
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(ロ) |
バー越え障害物の通過 障害物の約1メートル手前で荷を巻上げてバーを越え、障害物を通過した後、約1メートル離れた位置で荷をおおむね1メートル又は2メートルの高さにもどす。 なお、バーを越えるときは、荷の底面がバーとポール上端の間を通過するものとする。 |
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(ハ) |
壁障害物の通過 荷の底面が床上約1メートルの高さを保ち、壁障害物に接触しないように壁障害物を通過する。 |
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(ニ) |
(イ)、(ロ)及び(ハ)以外の運行経路上を運行するときは、運転操作通路側の経路は荷の高さを約1メートルの高さを保つ、中間点付近におけるバー越え障害物を越えた点以後の運転者の移動する通路と遠い側の経路は荷の高さを約2メートルの高さを保つ。 |
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(ホ) |
コントローラ(ペンダントスイッチ)の操作は、3つの押しボタンスイッチ操作を同時に行なうことを禁止し、運行経路中の斜行箇所においては、2つの押しボタンスイッチ操作を同時に行なうものとする。 |
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(6) |
所要時間 |
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イ |
出発点Sの1mの高さにおいて試験員がクレーンの発進合図を行なったときから荷をS点に着地させたまでに要した時間を所要時間とする。 但し、荷の高さを変更する地点での荷の高さの測定に要する時間は除くものとする。 |
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ロ |
標準とする所要時間は、クレーンの巻上げ速度、運行距離等によって差異があるので、模範運転を行い、模範運転時間の30%増しの時間(標準時間)とする。 |
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(7) |
採点方法 |
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別紙に示す基準(省略)によるところの減点方式により採点し、減点の合計が40点以下(合図が免除になる者を含む。)の者を合格とする。 |
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(8) |
その他 |
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運転の試験において、失格の場合又は運転を継続することが、危険であると試験員が判断するに至った場合は、その時点で直ちに運転を中止させ、不合格とする。 |
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3 |
合図 |
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クレーンの運転に係る基本的な合図のうち、適宜5つを選択して示し、判別させる。1つの誤りにつき2点減点する。 |
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別図1
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別図2
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