クローラクレーンの場合は,地盤に作用する荷重を接地圧で表現する.すなわち,機体質量やつり荷質量はクローラシューで受けているために,(3)式で算出した平均接地圧がよくカタログ等でも使われる.一般的には40~80(kN/m2)である.(つり荷の質量は含まず)
平均接地圧(kN/m2) = |
(接地質量(t) + つり荷の質量(t))
× 9.8/クローラシュー全接地面積(m2) ………(3) |
しかし,実際の接地圧はジブ方向によって図3に示すごとく三角形分布や台形分布になり,ここで示す最大接地圧が図2の転倒支点に作用することになる.
図3:旋回角度と接地圧分布(クローラクレーン)
正確な最大接地圧算出には機体各部位の質量や重心位置,ジブ方向等の値を把握する必要があり,アウトリガー反力と同様にメーカーに確認することが望ましい.なお,走行時の接地圧分布は図4のようになり平均接地圧の1.2~2倍(深さ20数cm)になるとの文献もある.
また,アウトリガーのある場合の最大接地圧は3.2項で示した最大反力を地盤に接する部分(アウトリガーフロートなど)の面積で除した値(4)式となる.
最大接地圧(kN/m2) = 最大反力(kN) / 接地面積(m2) ………(4)
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