クレーンとは,法令で「荷を動力を用いてつり上げ,及びこれを水平に運搬することを目的とする機械装置」と定められており,このうちつり上げ荷重が0.5t以上のものが規制の対象とされています. 建設工事で使用されるクレーンとしては,現場に固定して設置されている「定置式クレーン」と原動機を内蔵し自由に移動できる「移動式クレーン」に大きく分類できます.これらは構造,形式により次のように分類できます.
クレーンに関連する法令は,そのクレーンがつることができる荷重(荷の質量)を基準にして定められているため,特に,下表に示すクレーンの能力表示用語を正しく理解し,使用することが必要です. なお,SI単位系になってもつり上げ荷重等の単位は,従来と同じで,「kg」,「t」を使用します.
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建設業における特殊な作業環境下では,多種類の作業が輻輳して行なわれているため,日々の安全活動,安全教育の実施が大切です. 現場に不慣れな新規入場者に対する安全教育は建設災害を防止する上で重要な教育として位置づけられます. 本稿が新規入場者教育の資料として,多少でも活用していただければ幸いです.
(編集委員 寺村知大)