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インバータホイストUG形荷振れ防止機能による安全性と生産性の向上
spacer.gif 三菱電機FA産業機器㈱
ホイスト営業部九州支店 主事
金子慎也
1 はじめに
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 弊社(三菱電機FA産業機器株式会社)は2000年に三菱電機株式会社からホイスト事業を分社化し、弊社独自の専用インバータを搭載した電気ホイストやギヤードモータを主力に事業展開をおこなっている。
 2020年のコロナ禍により働き方改革が加速し、クレーン業界においても同様の動きが進んでいる。今後は人口の減少にともなう業務効率化と作業環境や安全管理の対応が課題となっている。
 弊社のインバータホイストは、1985年に生産開始して以来、約40年の実績があり、これまで培ってきたものづくりのノウハウを活かし安全を追求した課題に取り組んだ。2021年より荷振れ防止機能による安心・安全かつ作業性を向上したインバータホイスト「U3形」、2022年より「HU3形」の発売を開始しお客様にご好評いただいている。2024年より汎用インバータ(荷振れ防止機能付き)を搭載した「UG形」を発売開始した。
 


2 荷振れ防止機能ついて
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 荷振れ防止機能は「制振制御」「荷振れ抑制機能」などの呼称もあり、クレーン・ホイストメーカでも取り扱いが増えてきている。荷振れ防止の方法はいくつかあり、クレーンの移動速度、ワイヤロープの長さや角度、吊り荷の重量などをセンサで計測し、その測定値をフィードバックすることで振れが小さくなるよう制御する方法(PID制御)がある。この方法であれば外力による振れも抑えられるがセンサの設置が必要となるためセンサのメンテナンス費用が必要になることや故障した際に信頼性が失われるリスクがある。
 当社の荷振れ防止機能は、図1のフィードフォワード制御としており、吊り荷の振れ量抑制のため、あらかじめ入力したロープ長の振れ幅をノッチフィルタにて振り子の共振点から外すように速度制御している。
 このため、センサを設置する必要がなく、メンテナンス不要のためPID制御に比べて容易かつ安価に荷振れを防止することができる。入力したロープ長と実揚程にある程度の差異がある場合でも荷振れ量を抑制し、安全に使用可能である。また、クレーン関連機器として2023年に荷振れ防止機能を標準装備したサドル用インバータ制御盤(TIB2形)を発売開始した。TIB2形を使用することでクレーンの走行時に荷振れを防止することができる。
 さらにホイストと組み合わせることで横行・走行ともに荷振れ防止が可能である。
 


3 荷振れ防止機能による安全性の向上 (U3、HU3、UG、TIB2形標準機能)
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図2のイメージ通り、
  • 荷振れ抑制効果により、作業者の安心・安全に寄与する。
  • 横行、走行時の吊荷の荷振れを抑制することで作業効率が向上する。
  • ホイスト操作に慣れていない作業者の作業リスク軽減に貢献する。
    • 荷振れ防止機能は直線のみ有効
    • 荷振れ防止機能は振子長の設定が必要
    • 振子長については図3参照
 吊り荷の振れ量は荷振れ防止機能を使用しない場合と比較して約1/5以下となる。低速運転時は自動で荷振れ防止機能をOFFとすることでインチング時の操作性を損なわずにホイストの操作に慣れていない作業者でも安全かつ快適に使用することができる。オペレータが荷振れ防止機能を手元で有効/無効にしたい場合、手元の押しボタンでON/OFFすることも可能(オプション対応)である。
 現在多くの工場でご使用いただいており、実際に作業されるオペレータからも安全かつ生産性向上により使用感が良いと好評である。
 


4 今後の拡充計画
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①押しボタンを離してからホイストが停止するまでの時間・距離の短縮
②振子長自動設定によりロープ長を自動検出
 課題である上記2項を対応することで、さらなる作業効率と生産性の向上を図る。
 ホイストクレーンについては今後も荷振れ防止機能のみならず安心・安全を訴求できる機能の開発を目指したい。
 


5 おわりに
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 荷振れ防止機能はU3,HU3,UG,TIB2形標準機能として安心・安全かつ作業効率向上となる新機能である(現状ではUG形のみ出荷時より機能ONとしている)。
 クレーン操作に慣れていない作業者も,より簡単にそして安全にホイストを操作することが可能となった。
 荷振れ防止機能により経験の少ない作業者が,安全に使用することができることに加え,生産性を向上する製品であると確信している。
 弊社ホイスト製品は今後も開発や改良を重ね,より安心・安全な製品を提供していく。
 


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