■ トラッククレーン | ||||||||||||
(1) トラッククレーン | ||||||||||||
トラッククレーンは、通常のトラックシャシを補強して上部旋回体(クレーン装置)を架装したもので、走行用運転室とクレーン操作用運転室が設けられている。 クレーン装置の動力伝達方式には油圧式と機械式がある。 油圧式は、原動機(エンジン)により油圧ポンプを駆動し、その油圧によって油圧モータ又は油圧シリンダを作動させてクレーン装置の作動を行うものである。 機械式は、原動機の動力をチェーン、歯車により伝達し、クラッチの接続、切りによってクレーン装置の作動を行うものをいう。 つり上げ荷重が5トン未満の移動式クレーンは、ほとんどが油圧式である。 |
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(2) 積載形トラッククレーン | ||||||||||||
積載形トラッククレーンは、トラックの荷台と運転室の間などにクレーン装置を搭載し、走行用の原動機(エンジン)から動力を取り出してクレーン装置の作動を行うもので、つり上げ荷重が3トン未満の機種が多い。ジブの形としてはストレートジブと屈曲ジブの2種類がある。 | ||||||||||||
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■ ホイールクレーン | ||||||||||||||||||||||
(1) ホイールクレーン | ||||||||||||||||||||||
ホイールクレーンは、専用の台車に上部旋回体を架装したもので、走行輪が四輪式と三輪式(前二輪・後一輪)がある。運転室が一つで、走行とクレーン作動を一つの原動機で行うものである。また、前輪タイヤの外側に鉄輪を装着し、荷をつり上げたとき鉄輪が接地して安定を増す構造のものもある。 | ||||||||||||||||||||||
(2) ラフテレーンクレーン | ||||||||||||||||||||||
ラフテレーンクレーンは、一つの運転室で走行とクレーン操作が行える自走するクレーンで、移動式クレーンの分類ではホイールクレーンに含まれる。不整地や比較的軟弱な地盤でも走行ができるほか、狭あい地での機動性も優れている。 走行は、複数車軸の操向を状況に応じて2輪操向(前軸又は後軸)、4輪操向、かに操向が自由に選択できる。また、つり荷走行時のつり上げ能力(限定された条件で)が設定されている。 |
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■ クローラクレーン | |||||||
クローラクレーンは、走行用にクローラ(履帯)を装備した走行フレームに上部旋回体を架装したもので、走行はクローラであるため接地面積がタイヤより広く、不整地や軟弱な場所でも走行することができる特長がある。 小型のクローラクレーンには、安定性を増すためアウトリガーを装備している機種もある。 |
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■ その他の移動式クレーン | ||||||||||||||
その他の移動式クレーンには、鉄道クレーン、浮きクレーン、クレーン機能付ドラグ・ショベルがある。 鉄道クレーンは、レール上を走行する車輪をもった台車に上部旋回体を架装したもので、鉄道工事やトンネル工事等に用いられている。 浮きクレーンは箱形の台船にクレーン装置を架装したもので、大能力のものが多い。 クレーン機能付ドラグ・ショベルは、油圧ショベルにクレーン機能を備えたもので、動力伝達装置は油圧式で、油圧シリンダや油圧モータを動かしクレーンを作動させる。また、クレーン/ショベルモードの切り替えとフックのセットアップにより1台の機械で移動式クレーンと油圧ショベルに使い分けができる。 |
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船舶に施設されるクレーン等の取扱いについて |
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